ニックネーム:きんちゃん

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2015年03月30日(月)
Never Give Up !!
  「修理部品の供給が終わってまして、修理は不可能です。」
  この物語は、サービスマンのこの一言から始まりました。稼働17年目に入っていた98年製のN社製マルチエアコン。昨年冬からエラーが表示され動かない状態が続いており修理を仰いだものの...。
  ただ、普通のエアコンならば早々に新しいのに買い換えるところなんですが、諸般の事情がありまして。あしかけ4ヶ月を費やした(年度末で急がしかった事もありますが)修理記です。正直かなりマニアックな内容です。


  事情のひとつは、1台の室外機で2台の室内機を稼働するマルチエアコン。それに室内機は天井に設置するタイプ。かなり一般的でないモデルなので簡単に交換というわけにはいかず、それに2台の内1台は普通に稼働中。幸運にも17年以上トラブルレスで稼働し続けたのは十分期待通りだったかもしれませんが、ここまで使えたのならもうちょっと延命し、近い将来確実に迎えるであろう第2のライフスタイルにあわせた自宅リフォーム時に再考したいと思いました。

   サービスマンによると、運転画面に表示されているエラーコード(H19)は、室内機内にあるファンが回らない事によるもので、そのファン自体が手で軽く回せるところをみると、おそらくこのファンを制御している基板の不具合ではないのかという事らしいのです。普通なら基板の交換で対応するのでしょうが、その供給が終了してしまっているという事でした。

   先にも書いた様に2台の内1台(私の書斎です。以下B機とします)は普通に稼働しているし、故障した室内機(以下A機としましょう)も実質夏場に数時間しか使われていない(寝室なので)事もあり、どうにか出来ないかと思ったわけであります。ここで常日頃の業務魂+経験がメラメラと燃え始めたのであります。
   まず故障の分析です。メーカーが望むある一定の基準レベル(これを考慮すると面倒で前にすすみません)は考えず、数年復帰、延命すればいいというのがまず前提です。もちろん、これ以降は自己責任は当たり前。最悪B機もお釈迦にしてしまうかもしれませんし、最悪火災なんて事も...。
   さて、室外機+B機は通常稼働が出来ている事から考えてA機単体の故障と考えるのが筋です。それに前述のサービスマンのコメントもあり、まずA基板に故障があるという事なので、まず90%は基板上の部品、特にコンデンサー類の経年劣化と当たりを付けました。時間を見つけてA機から基板を外し、その後、比較する為にB機の基板も外しました。見た目は、部品の配置等同じ基板の様です。また、目視で、例えば焼損、半田のはがれ等は見られません。

   さて、ここからがチャレンジです。もちろん、入力電圧等のチェックは念入りに行った後に、このA、Bの基板を入れ換えてみました。A機の基板を入れたB機本体でエラーを再現。これでA機の基板故障の可能性が98%以上の確信を得ました。しかし、想定外だったのは、Bの基板を入れたA機です。双方は元々冷房能力に違いがあります。それが関係しているのか、エラーは出ず、室内機のファンは回転する様になったものの室外機のファンが微動だにしません。これはどういうこっちゃ? 先の98%以上の確信が...50%程度に急落です。もちろん、室外機に繋ぐ場合の室内機のセッティング等々も現行機で調べてみましたが、特にある様には思えません...。やはり冷房能力によってプログラムが違うのか?或いは...別に故障原因があるのか...そこでよくよく基板を検証すると...全く部品が、同じ配列でのった基板なのに、角の方に機種名と冷房能力を表す、22Y、40Yというところにチップ部品が貼られているのに気づきました。やはり基板はエアコンの容量によってなにかしらが違うと思っても間違いはないのではないかと思い始めました。この時点でおそらく70%程度まで確信が復活。
   さて、次の段階は基板の修理です。自分でする事も考えましたが、あのチップ部品が出始めた頃から、ユニバーサル基板なら出来ない事もないでしょうが...パターンが両面。無理だと早々に諦めました。その代わりに海外市場からの経験で、特にこういう基板、家電から工場施設を制御している古い、メーカーから見放された制御基板などを修理する業者が存在します。そこで海外ロード時にそこに修理を持ち込もうと考えていました。そして平行して日本国内でも探してみたところ、やっぱり存在する様です。但し、家電というよりは法人が主な取引先の様で、割高でした。そこを時間を掛けて1社、そこそこの費用で修理、部品の交換を行ってくれる業者さんを見つけた訳です...さすがにメールだけでのやりとりなので勇気がいりましたがここもチャレンジです。


    基板を送り待つこと2週間くらい。基板が戻ってきました。案の上コンデンサーはほぼ全交換だった様です。ただ、雷サージの様な電力がながれたのではないかという指摘もうけました。また、基板のみを見た業者さんの経験則からは、基板交換で直る確率は70%くらいかなという事でもありました。もちろん、その70%にかけていますと伝えました。なにやらそういう相談にものってくれる結果良い業者さんでした。また機械があれば是非。
   まず、ブレーカーをオン。久々の通電です。まずB機の稼働を確認、OK。そして、満を期して基板をA機に入れてみると...稼働し始めました!!! 万歳! 数回の飲み代程度、或いはガソリン満タン3〜4度程度で延命成功です。

   さて、この機会にと前からペンディングしていたNexus7への急速充電の細工をおこなってみました。久々に半田を使ったのですが...ショートするバイパスをするだけなんですが...


   まぁ、長くなりました4ヶ月に渡った修理記でした。
   とりあえず夏へ向けての準備が一つ完了。次はAudi A4 Avantの12ヶ月点検の段取りかな!?
2015年3月30日 11時00分 | 記事へ | コメント(0) |
| Mono / 日記 |
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